
























宮部みゆき先生が企画に参加するにいたった 経緯、目指そうとした怪談とは?


ベストセラー作家である京極夏彦先生が、絵本に挑戦するにあたって意識したこととは?


ホラー界の注目作家である恒川光太郎先生が、怪談えほんに参加したのはなぜなのか?



ともに下町育ちの小説家と画家が、子どもが本気で怖がる絵本を作った舞台裏を語る!


子どもたちは、おばけが大好きです。
不思議な話、怪しい話、怖い話が出ると、いきいきと目を輝かせて聴き入ります。
なぜ人は、おばけの話すなわち「怪談」に惹かれるのでしょう。
おそらくその根源には、未知の世界に憧れたり、眼前の現実を超えた世界を希求してやまない心
——人類進化の源でもある探求心が息づいているのだろうと思います。
そしてまた、優れた怪談作品は、人の心の真実や世の中の真理を、恐怖する愉しみとともに私たちに教えてくれます。
幼いころから怪談に親しむことによって、子どもたちは豊かな想像力を養い、想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育み、さらには命の尊さや他者を傷つけることの怖ろしさといった、人として大切なことのイロハを自然に身につけてゆくのです。
私たちが人生で初めて出逢う書物である「絵本」を通じて、良質な本物の怪談の世界に触れてほしい
——そんな願いから「怪談えほん」シリーズは生まれました。

昨今、絵本からは怖い話が消えつつあります。
幼少時代を振り返れば、「怖いけど見たい」「怖かった話を大人になった今でも覚えている」と、怖い話に惹き付けられ、興奮した記憶は誰しもあるところ。ですが、残念なことに、いまその興奮が失われようとしています。
もちろん昔話のような定番は残っています。しかし、もっと新しい作品で、 現代の子どもたちに本格的な怖い物語を届けることができないのでしょうか。幼い頃から書物の世界で、恐怖、怪奇、不条理といったさまざまな怖い思い、不思議な体験を重ねておくことは、長じて後の人生を豊かにしてくれるはず、そのためにも「子どもたちに、もっと怖いお話を」と企画したのが本シリーズです。
執筆陣に迎えたのは、日本を代表する怪談文芸や怪奇幻想文学のプロフェッショナルたち。
それぞれの作家陣、画家陣が、この企画に賛同して集結しました。
研ぎ澄まされた文章が、実力派画家によりビジュアルで表現され、今までにない美しくて深みのある怖い絵本ができました。
子どもはもちろん、大人にも読み応えのある作品です。「怪談えほん」の世界を、じっくり味わってください。