岩瀬成子さん、吉田尚令さんが第5回JBBY賞を受賞

一つちがいの姉妹の下に弟が生まれたことで、微妙に変化する姉妹の心境をこまやかに描き出した児童文学作家の岩瀬成子さん(『あたらしい子がきて』上路ナオ子・絵 第52回野間児童文芸賞受賞)と、原発事故後、警戒区域になった牧場にとどまり、そこに取り残された牛たちの声なき命を守りつづけようと決めた牛飼いの姿を描き、朝日新聞の「プロメテウスの罠」等でも紹介され大きな反響を呼んだ画家の吉田尚令さん(『希望の牧場』森絵都・作)が、2016年IBBYオナーリストならびに第5回JBBY賞に選定されました。

IBBY(International Board on Books for Young People)は、1953年に創設された子どもの本の国際組織で、子どもの平和な未来のために、子どもの本を通して寛容の精神を伝え、国際相互理解を促進する事を目的とした、国際的な組織です。

JBBY(一般社団法人日本国際児童図書評議会 = Japanese Board on Books for Young People)は、国際児童図書評議会(IBBY)の「子どもの本を通して国際理解を」という理念に共鳴して1974年に設立されました。IBBYの日本における窓口として、また、広く子どもの本に関する国際協力の対外機関として、国内外でさまざまな活動をおこなっている組織です。

「IBBYオナーリスト」は、IBBYの活動のひとつで、1950年代から2年に一度、加盟国が外国に紹介したい自国の児童書を選んで世界に発信するものです。

今回、JBBYによる2016年IBBYオナーリストに、
文学作品として『あたらしい子がきて』の著者・岩瀬成子先生が、
イラストレーション作品として『希望の牧場』の吉田尚令先生が
選ばれました。

また、IBBYオナーリストに選ばれた方に贈られる「第5回JBBY賞」も受賞いたしました。
JBBY賞は、国際アンデルセン賞の候補者や、ブラチスラバ世界絵本原画ビエンナーレの入賞者など、日本国内選考を経て海外へ紹介された子どもの本の創り手の方々を表彰するものです。

IBBYオナーリストの授賞式は2016年8月にニュージーランドのオークランドで行われる世界大会にて、IBBY賞の授賞式は2017年6月に行われます。

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